宇和島弾丸ツーリング

「鯛めしを食いたい!」・・・そんな想いからこのツーリングは企画、敢行されました。
宇和島という、香川から見れば四国の対角にある土地。今までの経験上、日帰りで行くと弾丸ツーリングとなり、疲労度がやばい ことになります。さて、今回はどうなったでしょうか。


伊予灘SAで全員集合!いざ集合、いざ出発。

 この日の集合地点は、高松自動車道の豊浜SA。集合の時間は朝の5時半で、一服して6時ごろから出発の予定。 朝の静かな時間に続々とうるさいメンバーたちが集まってきた。特に先日マフラーを交換したおかちんはうるさいぞ!

 さて、出発予定時刻の6時になったが、なんか約1名の姿が見えない。孤高のマイペース野郎、今丼である。 電話してみるとまだ家を出ていない様子なので、この先の伊予灘SAで本隊と合流する方向をとった。

 というわけで、今丼は置いておき、6時過ぎに豊浜SAを出発、高松道から松山道へ、石鎚山SAにて休憩。7時半頃には伊予灘SAに到着した。 そして遅れること約10分、今丼が必死こいて追いついてきた。追いつくために、どうやら物凄いスピードでやってきた様子。 みんな集合したところで一服し、話を弾ませた。
川沿いの道が県道229号線
 無事に全員が集まり伊予灘SAを後にした一行は、 内子五十崎ICで高速を下りた。この時点で燃料に不安があったので、IC近くのローソンを拠点として、都合により各々で違うGSへ燃料補給しに言った。 ICから一番近いGPRというセルフのGSは、お釣りが現金ではなくポイントカードになって出てくるので注意。リピーターはこれでもいいけど、 GPR系列のGSが家の近くにない我々は、管理人さんに申し出て何とか現金のお釣りに変えてもらった。 その近くのJAのGSには、バイク乗りのおっちゃんがおり、親切に対応してもらえる。

 さてバイクは満腹、宇和島へ向かって走ろう。ICからちょっと走ってK229へ入り、写真にあるような川沿いの道をすっ飛ばしていく。 マップルに書いてあるとおり、交通量も少なく快適な2車線が続く。飛ばしたい奴は先に行き、そうでない人は後からのんびりと走ってきた。
道の駅しろかわ
 その後、大川橋というk229からR197を左に折れる所で先行隊と後続隊が合流、 R197(いくな)だけど、その道を通って南に向かう。道は気持ち良く快適、走りやすいものである。途中、少し車が目立つ所もあったが、 そういう所は抜かせてもらいながら肱川沿いに先へと進んだ。

 トンネルを何本か抜け、肱川町から城川町に入ると「道の駅しろかわ」がある。そこでひとまず休憩をとることにした。

 一服しながらどうでもいい話をした後、予定どおりR197を南へ、日吉村に入ったところでR320を西に折れ、宇和島市街を目指す。 ちなみにこの時点でのペースは順調すぎるほどで、とても余裕があった。
鯛めし処 丸水
 さて、昼前になって宇和島市街入りした一行は、本日の主目的のひとつである鯛めし屋を探し求めた。 我々が予定していた店は「丸水」と書いて「がんすい」という。宇和島の商店街から近く、少し小道へ入った所にある。 見た目も雰囲気も真っ黒な奇妙なバイク軍団が市街地を走るのはおぞましい光景だが、少々迷った後に無事発見し、入店した。

 外観からすると、九州ツーリングでのフグ料理店に次ぐ高級感が漂う。そんなことを思いながら座敷に上がりメニューを見てみると、 それ相応の値段だけどリーズナブルな値段。団員達は個々で好きなものを注文し、料理の到着を待った。 ここでこの店にチェックインして泊まりたいとかビールを飲みたいなどという衝動を押さえ、鯛めしと、じゃこてんなどその他の料理を楽しみにする。 そう、まだ昼時なのに、みんな朝からのハードな走りに疲れ切っていたのであった。
食後のニンジャーズ
 いよいよ続々と料理が運び込まれてきた。上の写真を見てもらうとわかるとおり、うまそうだ。 本場の鯛めしというものは、卵とダシと鯛の切り身を絡み合わせて白飯にかけ、卵かけご飯のようにして頂くものらしい。いやあ、話を聞くだけでよだれが出てきそうである。 メニューによっては尾頭付きの立派な鯛に切り身が付いてくるという演出もあり、それは豪華なものなり。

 全員の料理が揃い、みんなで美味しくいただいた。本当に美味しかった。中にはおかわりをする強者どもも。で、その強者どもの食後の様子が右の写真。 こいつら、食うだけ食って満足しきっちゃっている・・・。

 みんな、また食いたいというような意見を言っており、エスカレートして「今日はここに泊まって明日の朝飯にするか」とか言い出し、 「明日仕事ある奴は先に帰ってていいよ」なんてことも口走っていた。もちろん冗談なんだけど。
滑床渓谷到着
 常識的に考えて、鯛めし屋に居座るわけにもいかない。 眠い体に鞭打って店を後にし、次なる主目的地である滑床渓谷に向かう。時間には余裕があるから、渓谷で自然を満喫しながら寝るといいという考え。 もと来た道を帰り、R320を東へ。R381からK8、K270を走り継いで、松野町にある滑床渓谷へと到着した。

 しかしまあ、日が昇って昼も過ぎると、こりゃ暑い。日向はポカポカ陽気で、本当に気持ちがいい。天気に恵まれて良かった。

 まずはバイクをおりて付近を散策してみる。川のせせらぎ、鳥の鳴き声、新緑の木々のいい香り。体中が洗われていく感じに包まれる。
大岩

と、なんかでっかい岩がふたつ!

いや、上に乗っているのも合わせるとみっつ!


 写真下の方に写っている人間どもと比較してみると、大きさが理解できる。 この人間どものうち、2人は180cmを超える長身なのだけど、この岩様たちには敵わない様子。

 ちなみに、この岩の間の隙間をくぐってみたのだが、思いのほかだいぶ恐ろしいものだった。仕事柄、でっかい物には慣れているであろう人たちも恐がっていた。 なんだか、岩に押し潰されそうというか、威圧感が物凄い。
波平樹

岩の上に乗っかっている岩から生えている木!

 これはもう、サザエさんの父親であられる波平さんの一本毛が枝毛になっちゃいました的な印象を受けたのであるが、 一本毛ぐらいの生命力がなければ、こんなところに根を張ることなど出来ないだろう。いや、それ以上かもしれない。 なんてったって、相手は岩だ。剥げ頭ではない。

 こんなところで生きていく強さについて考えさせられるものかと、ツーリングってものの良さを改めて感じるとともに、自然の強さを教えられた。
ある渓谷の風景
 他にも滑床渓谷には色々なものがあった。

川を上っていくと、なぜか賽の河原のように小石が積み上げられていた。これを発見した今丼は、小石タワーの増築に挑戦する。上手くいった。 そしてその様子を見ていたリーダーも負けじと増築に挑戦し、成功させる。ただ、リーダーはこれだけでは収まらなかった。 なんと!この男ぐらいになると自分の尻から同様なものを排出させるという技を持っていたのであった。さすがリーダー!

 場所を移して辺りを見回してみると、たそがれ野郎が約一名。川面を見つめ、何を思っているのだろう。 川の流れをこの世の流れとシンクロさせ、この国の行く末でも考えているなんてことは・・・まずないだろう。 「俺は魚たちと喋れるんだ」とか言ってひとり静かにブツブツと自然と話し合っていたなんて恐ろしいこともやめてほしいところだ。
ヤマト睡眠中
 さてさて、バイクを停めていた所に移ってみると、バイクの上で寝る奴アリ。 先ほどの鯛めし屋でも寝ていた彼です。眠たいのはわかるが、こんな所で寝なくても。 そういえば以前に大窪寺の打ち込みうどんを食いに行ったツーリングで、にしくんの同僚さんでXJRの上に横になって寝ている人がいたな。 そう、これは普通のことなのです。

 他にも、川の中州にある岩で横になったり同じくバイクの上で寝てみたり、あるいはアリに上ってこられつつも地べたに横になったりする人たちがいた。 どうやら我々の育ちはあまりよろしくないようである。

 渓谷でそれぞれが自然を満喫し、気持ちの良い時間を過ごした。
道の駅ゆすはら
 十分に休息をとってリフレッシュした一行は滑床渓谷を後にし、もと来た道を帰る。K270、K8、R381、R320で日吉村へ。 そこからR197へ合流するが、同じ道を走っても面白くないのでR197を北ではなく東方向へ向かう。

 四国の対角線を、もうひたすら帰り道。体力勝負となる。高知に入り、道の駅ゆすはらで一休み。近くには雲の上温泉やライダーズインがある。 ここで、ヤマトがおかちんのZR-7に強烈に興味を惹かれてしまった様子に陥った。というわけで、 みんながコーヒーなど飲みながら話をしている間にヤマトはおかちんの愛車に跨り、飛んでいってしまった。気持ちのいい音が山に響く。 ただ、周辺の方々にとっては騒音でしかなかったかもしれないが。申し訳ありません。おい!おかちん!マフラーうるさいぞ!


ドライブイン引地橋
 道の駅ゆすはらで時間に余裕を持って休憩しているように見えるけれど、 実は休憩中に5時を知らせる町内放送の音楽が流れていた。家路まであと200kmぐらいはありそう。

 一行は少々急ぎ気味に、ひたすらR197からR439を北向きに入り、そこからはひたすら大豊を目指して走り、走りまくる。本当に体力勝負。 途中、R33と同じ道になる区間で、ドライブイン引地橋に寄り休憩。もう薄暗く、気温も下がってきていたために、団員達の膀胱は破裂寸前。 停車と同時にヘルメットも脱がぬままダッシュでトイレへ走る者もいた。
豊浜SAレストラン
 その後、個々のペースに合わせてバラバラに道の駅さめうらまで向かう。 先行していたのは例の如く今丼とヤマトのニンジャーズ。しかし、先を走っていた今丼は、ヤマトが付いて来ていないことに気付く。 心配して戻ってみると、バイクを停めて、足を引きずりながら何やら痛がっている様子。これは、自爆しちまったかなと、今丼は思った。 そして、おいおい大丈夫かと近寄ってみると、バイクもヤマトも無傷。聞いてみると、なんと段差でキャンタマさんがタンクに押し潰されてもがいているということだった。 そういうことか。本人は激痛だったろうけど、事故じゃなく笑い話でよかった。

 そして、無事に全員が道の駅さめうらに到着。辺りはもう真っ暗闇だ。寒さと暗さと疲労で、みんないっぱいいっぱい。缶コーヒーで暖をとり、 さっさと再出発。大豊ICから高速に乗って、高知道、高松道と巡航。豊浜SAで休憩がてら夕食(兼反省会)をとった。

 この日のツーリングは、最終的には疲労度が物凄いところまで達していたけど、充実していたものだった。 反省点は、前半の余裕さに惑わされて後半にしわ寄せがまわってきたことか。また鯛めしを食いに行きたい。このレポートを書いていて、 とても腹が減ってきた今丼なのである。

なにはともあれ、全員無事に帰ることが出来てよかったです。


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